“まちなか”の住まいは、クルマスペースが鍵!
“まちなか”で住まいを考えられる場合、よく耳にするのが「クルマの置き場所を確保したい」という声。わが家の敷地があるのに、貸駐車場を利用すると毎月の駐車場代が負担になり、とくに住まいから離れた場所だと荷物の積み降ろしなども面倒ですよね。
では、敷地内にクルマを駐車できさえすれば、上手にクルマとつながる暮らし=モビリティライフは万事OKでしょうか。実際に敷地内にクルマスペースを持つお宅を調査してみると、「スペースが狭い」「収納が少ない」「雨に濡れる」など、悩みごとも少なくありません。“まちなか”の住まいでは、クルマスペースをどう計画するかが暮らしやすさの鍵を握っているといえそうです。
クルマスペースづくり、3つのポイント!
“まちなか”の限られた敷地でクルマスペースを確保するとなると、どうしても1階の住まい空間が狭くなってしまいがちです。そこで有効なのが、敷地を上方向に活かす3階建ての住まいという選択。実際に「クルマスペースの確保」のために、住まいを3階建てにするという方も多いのが事実です。
それと同時に、クルマスペースに充分な工夫や計画配慮を行なっておくことも大切。積水ハウスの研究成果では、大きく3つのポイントが快適モビリティライフの秘訣になることがわかりました。きっと、わが家のクルマスペースづくりの参考になると思います。
クルマスペースは広い場所が必要ですから、敷地内に設ける場合は住まいの大きさに影響が出てきます。そこで軒下を広く確保したオーバーハング型や建物に組み込んだビルトイン型のガレージにして、クルマスペースの上階を住空間として活用する方法がおすすめ。敷地内にクルマスペースを確保しながら、居室もゆとりを持って計画することができます。
とくにビルトインガレージは防犯面も安心で、容積率の緩和を受けられるのも魅力(*)。限られた敷地の有効活用につながります。
*ビルトインガレージは全体の延床面積の1/5を
限度として容積率に算入されません。
クルマスペースはアウトドアグッズや屋外の掃除用具など、色んなモノが集まりやすい場所です。だから収納スペースを事前に考えておくことが大切。「余裕のある広さにしたつもりだけど、モノがあふれて駐車しにくい」というケースも少なくないのです。
また“まちなか生活”では自転車の使用頻度が高いのもポイント。クルマスペース計画と同時に、出し入れのしやすいサイクルスペースも確保しておくことがおすすめです。
雨が降るとクルマの乗り降りに傘が要る…。それでは敷地内にクルマスペースを設けたメリットも半減ですよね。まずはクルマスペースの屋根と住まいを上手につないでおく配慮が重要になります。
また、買い物から帰って荷物をスムーズに運び込めるような動線にしておくことも大切。玄関との関係はもちろん、掃き出し窓などを上手に設けるなどの工夫を行ないましょう。