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食と健康

2019.12.23(月) 更新

薬膳で、身体を整えよう​

病院に行くまでもないけれど、なんとなく身体が不調…そんなときはありませんか?​人々の健康意識が高まるなか、食材の力で体調を整える「薬膳」が注目を浴びています。​
今回は、薬膳の基礎知識と、冬におすすめのレシピをご紹介します。​

薬膳とは?

薬膳とは、中医学理論に基づいて食材、中薬と組み合わせた料理で、栄養、効果、色、香り、味、形などすべてが揃った食養生の方法です。​
薬膳と聞くと、いわゆる漢方の生薬や薬草など特殊な食材を使った料理を想像しがちですが、いつもの食材を季節や自分の体質に合った組み合わせにすることにより、毎日の生活に取り入れることができます。​
薬膳で基本となる考え方に、「陰」と「陽」があります。自然界すべてのものと現象は、陰と陽の関係で成り立っているという考え方で、1日や季節の変化は陰陽の関係によって生まれると考えます。​
人間の身体も陰に傾いたり、陽に傾いたりします。食材にも「陰」と「陽」があり、季節によって摂る食材を考えることによって、身体の「陰」と「陽」のバランスを整えてあげることが大切です。​

食材と五性​

食材には「五性」があります。季節により食材の選択が変わります。夏に熱を冷ます胡瓜(きゅうり)、トマト、西瓜(すいか)、豆腐、冬に身体を温める韮(にら)、南瓜、海老、唐辛子のように涼・寒・温・熱・平の五種類の性質があります。食材の性質を知り、季節の特徴と身体の特徴を併せて食材や中薬を選ぶことが大切です。​

食材の五性分類平性の食材

出典:こども薬膳.辰巳洋.緑書房.2010

冬の身体の状態と、おすすめレシピ​

12月から1月は、最も寒い季節です。私たちの身体の中では、一番陰気が旺盛になり陽気が沈む季節で、身体が冷えます。陽気を補い、臓腑(ぞうふ)を温めて冷えの改善をはかる食材を摂ることで、身体を休ませ栄養分を貯蔵することが大切です。​

南瓜と鶏肉の温活スープ​

温性で体を温め、寒さを除く乾姜(生姜パウダー)などのスパイス類を使いました。臓腑(ぞうふ)を温め冷えの改善をはかる食材を加えることで、陽の力を高める効果があります。​

詳しいレシピはこちら!

海老の韮(にら)つくね巻の南瓜添え​

中医学の考え方では、冬は「腎」と関係の深い季節です。「腎」の働きを良くするために、海老、韮(にら)などの「温性」のものを摂り、身体を温め、補いいたわりましょう。​

詳しいレシピはこちら!

ラムチョップと道産野菜のスープカレー​

陽気を補って臓腑(ぞうふ)機能や抗寒能力を高めるラム肉と、冷え症状を改善させて臓腑(ぞうふ)を温める香辛料を組み合わせました。​

詳しいレシピはこちら!

【取材協力】
日本国際薬膳師会

「国際薬膳師(士)」および「国際薬膳調理師」の国際資格を有する者、またはそれに相当する資格保有者で構成された団体です。中国に古くから伝わる「薬膳」の理解を深め、広く普及に努めるとともに、薬膳の専門家として、薬膳を通して人々の健康増進に貢献することを目指しています。​日本国際薬膳師会は、設立より今年で16年目となり、会員数は473名(2019.10まで)になりました。​