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耐震性と快適性はケンカする? 両立をかなえる住まいの計画法とは!

耐震性を高めると、心地よさや楽しさが損なわれる?

日本は世界の1割もの地震が集中して起きている地震大国です。それだけに地震の研究も様々な角度から行われており、被害を受けやすい住宅の特徴なども報告されています。たとえば、"大きな窓のある住まいは、大地震の揺れに弱い"、"柱や壁を少なくした大きな空間がある住まいは、大地震の被害を受けやすい"…。そんな話を耳にされたこともあるのではないでしょうか。
確かに過去の地震を教訓とした住まいの耐震性能についての調査や分析の結果から、大きな窓や大空間などが住まいの弱点になりやすいと指摘されたことは事実です。では、地震に強い住まいを建てるには、窓をできるだけ小さくしたり、大きなワンルーム型のLDKなどをなくすべきなのでしょうか?

  • ワンルームの大空間は、大地震に弱い?
  • 大きな窓があると、大地震に弱い?

住まい全体の構造や設計によって、耐震性と快適性の両立は可能です。

地震に対して安全・安心な住まいづくりをするために、明るく開放感のある心地よい暮らしをあきらめなくてはならないかと言えば、答えは「NO!」です。

大きな窓や大空間が弱点になりやすいというのは、地震の揺れによって建物に大きな力が加わった時に、建物全体に大きな変形やねじれが生じやすいということ。 建物全体に必要とされる量の耐震部材が入っていて、その耐震部材がバランスよく配置されていれば、大きな窓や大空間を設けても必ずしも弱点にはならないのです。

大切なのは建物全体の構造や設計!

大きな窓は明るい自然光を採り入れ、室内と庭につながりを生み出すなど、心地よい住まいづくりには欠かせないもの。広々としたワンルーム型のLDKは、家族や大勢の友人が集まってホームパーティーを開くなど、暮らしの楽しさを演出するには不可欠です。 耐震性を高めるために、住まいの心地よさや楽しさなど快適性をあきらめる必要はありません。 大切なのは、部分ではなく建物全体の構造や設計で充分に耐震性を高めること。そして、日々心地よく暮らせるようにトータルにプランニングすることなのです。

耐震性と快適性の両立は実現可能!

では具体的にどうすれば両立できるの?